小説置き場。
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タイトルのまんま
夢の続きを知ってるの、と君が問う。
*
どうせいつかは狂うんだ。その言葉が妙に耳に残った。
「どういう事?」
「いずれ分かるよ」
それきりエメラルドは何も言わなかった。ルビー一人だけが囚われた牢の看守は相当暇らしい。暇つぶしに始めた銃の整備の手際は、慣れている者のそれだった。
「随分信用されてるんだね」
「なんでそう思うの?」
「銃の携行が許されてるし、囚人と二人っきりになれてるから。いつ裏切るか分からない人物にそんな事はさせないんじゃない?」
「まあね。おれには裏切れない、訳があるから」
「へぇ。教えてよ」
「嫌だね」
*
「どうしてお前が、こんな真似を!」
「――おれは生きてるから。死んだようには、生きられない」
「お別れは済んだの?」
「一応ね」
*
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