小説置き場。
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特パロで正月
ごおぉぉぉぉん、ごおぉぉぉぉん
深夜の空に、落ち着いた鐘の音が響く。
*
「あ、鳳凰の鐘だ」
「今日で今年も終わりか」
「やだ、もう新年なの? 全然用意終わってないじゃない」
「旅暮らしなんだからそんなの気にしてたらキリねぇぞ」
「でももうすぐ新年よ? ってシルバー、寝るの?」
「ああ」
「年越ししねぇの?」
「じゃあ日が昇りそうになったら起こしてくれ。オレは眠い」
「シルバーだけずっりぃの。おれも寝るー。クリスよろしくな!」
「……わたしだけ起きてろって言うの?」
「んじゃ一緒に寝ようぜ」
「そうする」
「おやすみ、シルバー、クリス」
「ああ」
「おやすみなさい」
「「「よいお年を」」」
*
「鳳凰の鐘だ。もうそんな時期か」
「どうすんの? サファイア、起こす?」
「うーん、寝かせてあげててもいいんじゃないかな。多分朝の虹は見れるよ」
「サファイアが大はしゃぎするのが目に見える……」
「そしたら僕達も虹が見れるじゃない」
「まぁね。んじゃおれは寝る。ルビーは?」
「僕も寝るよ。鐘が鳴ってる限り、ポケモン達は襲ってこないし。おやすみ、ラルド。よいお年を」
「よいお年を、ルビー」
*
「ルビールビールビールビー!!! ラルドラルドラルドラルド!!! すごかすごか!!!! 寝てる場合じゃなか!! 起きるったい!!」
「……予想外のうるささだ」
「ラールードーぅ! ルビーが起きんったい!」
「あー、もう寝かせててあげなよ……」
「う゛るさい……」
「虹でしょ? サファイア」
「……なして知ってると?」
「こっちのお正月はそんなもんなんだよ。深夜からホウオウが鐘の音を響かせて年の瀬を告げて、日が昇るとその後に虹が架かってる。あ、ルビー起きた」
「そんじゃあ昨日見た夢は夢じゃなかったと? きれーな鳥さんが空飛んどったんやけど……」
「……あーうん、流石はサファイア」
「わぁー、ほんに綺麗な空やねぇ」
「夢に見たんだ、サファイア」
「ルビーもはよ出んと! 消えるよ!」
「あーうん、もう出る……」
「ふぁーぁ。毎年見てるんだけど、やっぱり何度見ても綺麗だ」
「あ、来た来た。おはよ、ルビー」
「ん、おはよ。あけましておめでとう、二人とも」
「おめでとー」
「? 新年、なん?」
「そうそう。あけましておめでとうございます」
「おめでとうござい、ます……?」
「今年もよろしくお願いします」
「よろしくー」
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