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小説置き場。
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 シールバー!! お前どうしちゃったのねぇツンデレは!? ツンデレは!?
 始めはシリアスにしようと思ったのにこれじゃあただのゲロ甘にしかならないような。っていうか文章が端的すぎて泣けてくる。もっとねっちょりした感じがいいのに!
 とりあえず寝かせます。


 ずるり、とゴールドの指が抜けていく。咄嗟に出そうになった声を歯を食いしばって耐える。涙で歪んだ視界はぼんやりしていて、同じくらい意識も明瞭さを失っていた。だから覚えているのは口の中に広がっていた鉄の味と、あいつの怯えきった顔だけだ。他の事はもう霞がかかったようにしか思い出せない。
「ごめんっ、シルバー。本当に、ごめん……!」
 それを何回聞いたのだろう。譫言のようにくりかえしているゴールドは俯いたまま、決してこちらを向こうとはしない。合わせる顔がないとでも思っているのだろうか。
「どうして、こんなことをした?」
 ゴールドは首を振るだけで答えない。
 けど、理由はわかっていた。こいつがオレを好きだと言った、多分それだけなのだ。応え方がわからないからと中途半端な関係を望んだオレを、辛抱強くこいつは待っていた。泣きそうな顔を見てやっとオレは酷いことをしていたのだと気づいたのだ。
 キスをされても体を暴かれても嫌だと思わなかったのは相手がお前だったからだ。顔を上げてほしいしオレを見てほしいし、オレに笑いかけてほしい。そう思うのがお前が好きだということなのだろう?
 衝動的にゴールドの手を引いて、思わず顔を上げたゴールドの赤い唇へ触れるだけのキスを落とす。驚きに見開かれた金色を見ていると自然と唇の端がつりあがるのがわかった。ざまあみろ、と言ったところか。
「これでおあいこだな、ゴールド?」

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