小説置き場。
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・ルークモノローグ
・双子
・レプリカ(VSジェイド)
・双子設定メモ
・崩落後アシュ&ルク
・ハイトとアッシュ
・双子+見てる赤毛
・ピオ+ジェ(昔)
・ディストがマルクトに亡命したら
・レック記憶喪失ネタ
・コーラル城で連れ去られたのがルークとハイト
ずっと、約束を忘れていた。本当は忘れてはいけなかったのに。この名も、命も全て貰い物だったという事を忘れてはいけなかったのに。心の底からの祈りを俺は叶えてやることが出来なかった。
――お前だけは、間違ってくれるな……!
今なら始まりのあの時をはっきりと思い出す事ができた。あの緋を、翠を、まだ覚えている。
なぁ、お前が『ルーク』なんだろ?
*****
「っていうか障気は俺の方の研究室だろ?!」
「いいじゃん、僕も興味あったんだし」
「俺は置いていかれたことに文句言ってんの!」
*****
「だぁーっ、もう、さっきから黙って聞いてれば! なんなんだよその態度! お前にまで否定されたら俺達はどうすればいいんだよ!?」
「……レック」
「俺達は可哀相か? いっそ生きていない方がよかったか?」
「レック、止せ」
「俺達が生まれたことが間違いだって、他でもないお前が言うのかよ!?」
*****
・ハイトは主にフォミクリー関係を専攻。
・レックは譜業工学を専攻。
・レックの方が幼少期の教育環境がよかったのでハイトより頭がいいかもしれません。
・障気=第七音素の破壊的側面の形態 イメージは障気は単体で周囲に弱い超振動を起こしてる感じ。障気障害は体内に蓄積された障気が内臓を超振動で分解してしまうのが原因。分解されても時間をかければ周囲から第七音素を取り込んで再構成できるが、その再構成を上回るペースで分解されている時に障気障害は発生する。結構えぐい話のように聞こえるけど人間の体はかなり丈夫です。
*****
それは諦めのように。それは絶望のように。
それは、喜びのように。
「ああ、やっぱり」
アッシュの緋色を目にしてルークは呟いた。
「俺は、レプリカだったってわけか」
それは決して大きな音ではなかったが、風の音一つすら聞こえないこの空間では十分な大きさだった。弾かれたようにアッシュが顔を上げた。少し見開かれた翠の瞳がルークを写す。
「知っていたのか」
「ンなわけあるか」
あっさりと吐き捨て、ルークはアッシュの方へ歩み寄る。長く伸ばされた緋色を左手で掬いとった。持ち主には目もくれずに、自然と手から零れ落ちていくそれを漫然と眺める。ルークの朱は、今はない。
「ま、お前の顔は思い出したけどな」
「どういう意味だ」
アッシュが体を捻るとルークの手に残っていた髪がするりと着いていった。空っぽになってしまった左手を下ろし、ようやくルークはアッシュと目を合わせる。
「さっき気ィ失ってたときに色々見たんだよ。俺が忘れていたこととか、忘れてはいけなかったこととか」
あの緋を、あの翠を、あの声を、どうして忘れていられたのだろう。
「ぜーんぶ、お前からの貰い物だってのに、何を偉そうにしてたんだろうな。馬鹿みてぇ」
震えを押し殺してルークは笑った。
「もう、返す」
笑った後に残った声には、何の感情もない。アッシュは同じ身長のはずのルークを見下ろして、ゆるゆると首を横に振った。
「いらねぇよ。端っからお前にやったんだ、返品なんてごめんだな」
「でも!」
「つべこべ言わずにありがたく貰っとけ。いらないのならてめぇで勝手に捨てればいい。もう俺には受け取れない」
眼差しに力が篭る。
「なんでそんなにあっさり諦めれんだよ!? 俺がお前を奪ったのに! お前がお前であった証を、なんでそんなに簡単に捨てれんだよ!?」
「ルーク」
「それは俺の名前じゃない!」
誰もおれ自身を見ようとはしなかった。それは自分じゃない、過去の自分の名前。そう、言えたらどんなによかっただろう。
「でもお前はルークだ」
*****
「そうだルーク」
「アッシュだ」
「これ、忘れ物」
「それは置いて行ったんだ」
「どっちにしてもルークのでしょ」
「そう思うならあいつに渡してやれ」
「本気でそう思ってる? これを見た時ナタリアがどれほど落ち込んだと思ってるの」
「……見せたのか」
「お金に困って、売ろうとしたら王宮に通報された。まぁ、おかげでナタリアもスラム街とかに関心を持つようになったから別にいいんだけどね」
「……そいつは、ナタリアから貰った物だ」
「だろうね」
「ヴァンに連れられてバチカルを出るとき、そいつだけは置いて行けなかった。だが、裏切り者のアッシュに持てるわけがない物だったんだ」
それは、ルークが捨てた過去の象徴。
「いいじゃない、持ってても。ナタリアは君にこれをあげたんだ。君以外にこれを持つべき人間はいないよ」
*****
「どうしたの、レック」
ぽす、とレックの両肩にハイトは手を置いた。
「何でもない」
「そっか」
「……なぁハイト」
「なに?」
「おれは、おれは……」
レックがハイトの肩に顔を埋める。何も聞かずにハイトは手を回して背中を撫でた。
*****
「何羨ましげに見てんだ」
「仲いいよなぁーあの二人」
「……まあ、確かにな」
「アッシュはあんなに優しくはないよな」
「……俺にあれを求めるつもりか」
「それは流石に気持ち悪いからしない」
「でもさ、俺には正直言ってあそこまで素直に甘えられる人はいなかった」
「……?」
「ガイか? あいつは友達だったから、見栄を張る対象ではあったけど。……あぁ、ヴァン師匠がいたか」
「お前は、まだ……」
「師匠が俺を利用したってのはわかってる。けど、俺はあの人が好きだった。多分、今も」
「そう、だな」
「……怒んねーの?」
「俺も同じだ」
「そっか」
「……」
「いつかさ、皆で、国とか教団とかレプリカとかそんなの関係無く笑えたらいいのにな。恨みとか復讐とか、俺はもう疲れた」
*****
「ジェイド……!! こんの馬鹿野郎が!」
つかつかと歩み寄ってきたピオニーがジェイドの胸倉を掴む。
「お前はまだこんなことやってたのか!? 死んじまった人間は二度と蘇らないと、どうしてお前が理解できない!?」
「……離してください、殿下」
「っ! 俺は皇族としてお前に言ってるんじゃない、お前の友人として言ってるんだ、ジェイド!」
「……もう一度言う。離してくれ、ピオニー」
*****
「その二人を俺の一存で保護しろ、ね。お前俺の立場分かってるのか?」
「マルクト皇帝となる人間が何を言ってるんです。ですから、問題となりそうな私はどうでもいいと言っているでしょうが」
「俺が皇帝、か……なれると思うか? サフィール」
「あなた以外の誰がなると言うんですか」
「そーかい。んじゃ取引といこうじゃないか」
「……あなたに渡せるものなんてありませんよ」
「そうでもない。俺がその二人を保護するかわりに、お前は俺に協力する。マルクトは譜業が弱いからな。お前がいると心強い。どうだ?」
「……保護とは具体的には?」
「とりあえず戸籍をやって、信用できる誰かに預ける。とはいえそんな奴はなかなかいないけどな。ジェイドなんてどうだ?」
「冗談じゃない!」
「それはどういう意味でしょうかねぇ? サフィール」
「……いつからいたんですか」
*****
・マルクト側の双子でレックが記憶喪失になっていたら。
超振動を使った影響でレックの記憶がハイトに流れてきてる。
記憶喪失なレックは名前も忘れてチーグルの森辺りにぽつんと。
んでルークが見つけるんだけど、自分と重ねてしまって放っておけない。
ジェイドはレックを知ってるんだけど、レックとハイトはディストの子なので初対面として対応。でも気にはかけます。譜術を使わないように誘導したり。ディストに連絡もとったりしてます。
そんでどっかのタイミングでハイトと合流、みたいな?
*****
「あれ、ディスト?」
「お久しぶりですねぇ、ハイト」
「……よく僕達をほったらかしにしておいてそんなことが言えますね。あれから結構途方に暮れたんですよ?」
「それについては申し訳ないと思ってるんですよ。ですから、今日はここにお越しいただいたんです」
「……誘拐の間違いなんじゃ?」
「細かいことは気にしなくてよろしい。時間がありませんからね。さっさとやりますよ」
「わかりました」
「ああ、それとこれを」
「これは?」
「一時的に固有音素振動数をずらす効果があります。レプリカの方が効きやすいはずですから、レックに飲ませてください」
「ありがとうございます、ディスト」
「さて、と……そろそろ解析も終わりましたか。データはお渡ししておきますね。そっちにはジェイドがいるんでしょう? ジェイドに渡せば何も言わなくてもわかってもらえるでしょう」
「知り合いだったの?」
「知り合いも何も。ピオニーと合わせて三十年来の友人ですよ。まぁ、向こうに言わせれば腐れ縁でしょうけど」
「では、私はそろそろ帰りますよ。腕を出しなさい」
「……何されるんですか」
「この展開で無傷というのはまずいでしょう? しばらく気絶するだけですから」
「僕は白を切ってればいいんですね?」
「そういうことです」
「ハイト! 気がついたか?」
「レック……? 僕、は……」
「はいはいはい、今から私が診ますから出ていきなさい。病人の側で騒がしくするものじゃあありませんよ」
「やなこった! ジェイドと二人きりなんて何されるかわかんねーじゃないかっ!」
「「「「「…………」」」」」
「……レック、失礼だよ」
「へ? あ痛っ!」
「さーて、まさかあなたたちまでこんな失礼なことを言うんじゃありませんよねぇ?」
「いーや全っ然。早く診てやれよ。俺達は出てるし」
・殴るジェイド
「ってーなー。マジで殴ることないじゃんジェイド」
「その方が効果的でしょう?」
「ああ、やっぱり演技だったんだ」
「いや、本気だったけど?」
「私も」
「まぁいいや。僕も博士に用があったんです」
「……あの馬鹿に何か言われましたね?」
「やっぱりお知り合いなんですね」
「ん? 誰の話だ?」
「ディストだよ」
「ディー? ……へ、嘘っ!? じゃないじゃない何でもない!」
「大丈夫だよ。博士には大体バレてるから」
「そーなのか?」
「じゃないとこんなヘマ、君が犯すわけないでしょ。
それで博士、僕はとりあえずこいつを渡すように言われたんですけど……よっと」
「……コンタミネーションですか」
「ただの便利な特技ですよ。はい、ルークの解析結果です」
「やはり、彼は……」
「レプリカです」
「ハイト、いいのか?」
「博士相手に情報戦は疲れました。ディストのあなたへの信頼を、僕は信じることにします」
「それはそれは。では私からいくつか質問してもよろしいですか?」
「どーぞご自由に。洗いざらい話せばいいんだろ?」
「お手柔らかにお願いしますね」
「レックはレプリカですか?」
「……すげぇところから聞くな。俺はハイトのレプリカだ」
「正解には完全同位体ですね」
「……ディストは同位体研究を完成させたのですか」
「そうなりますね。どうやらルークの同位体のレプリカを造るのが目的だったみたいで、僕たちはその試験体の一人です。まぁ、生き残ったのは僕たちしかいなかったんですけど」
「何が目的だったのです?」
「さぁ? としか言いようが無いんですけど……ルークの固有音素振動数がローレライと同じなんです」
「ってことはローレライと超振動が起こせるのか」
「だろうね。だから、その辺りが目的かもしれないとは思います」
「導師のレプリカは同位体じゃあないもんなぁ」
「やはり、イオン様も?」
「レックやルークと同じで、第七音素の塊ですからね、彼。あと……シンクも」
――お前だけは、間違ってくれるな……!
今なら始まりのあの時をはっきりと思い出す事ができた。あの緋を、翠を、まだ覚えている。
なぁ、お前が『ルーク』なんだろ?
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「っていうか障気は俺の方の研究室だろ?!」
「いいじゃん、僕も興味あったんだし」
「俺は置いていかれたことに文句言ってんの!」
*****
「だぁーっ、もう、さっきから黙って聞いてれば! なんなんだよその態度! お前にまで否定されたら俺達はどうすればいいんだよ!?」
「……レック」
「俺達は可哀相か? いっそ生きていない方がよかったか?」
「レック、止せ」
「俺達が生まれたことが間違いだって、他でもないお前が言うのかよ!?」
*****
・ハイトは主にフォミクリー関係を専攻。
・レックは譜業工学を専攻。
・レックの方が幼少期の教育環境がよかったのでハイトより頭がいいかもしれません。
・障気=第七音素の破壊的側面の形態 イメージは障気は単体で周囲に弱い超振動を起こしてる感じ。障気障害は体内に蓄積された障気が内臓を超振動で分解してしまうのが原因。分解されても時間をかければ周囲から第七音素を取り込んで再構成できるが、その再構成を上回るペースで分解されている時に障気障害は発生する。結構えぐい話のように聞こえるけど人間の体はかなり丈夫です。
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それは諦めのように。それは絶望のように。
それは、喜びのように。
「ああ、やっぱり」
アッシュの緋色を目にしてルークは呟いた。
「俺は、レプリカだったってわけか」
それは決して大きな音ではなかったが、風の音一つすら聞こえないこの空間では十分な大きさだった。弾かれたようにアッシュが顔を上げた。少し見開かれた翠の瞳がルークを写す。
「知っていたのか」
「ンなわけあるか」
あっさりと吐き捨て、ルークはアッシュの方へ歩み寄る。長く伸ばされた緋色を左手で掬いとった。持ち主には目もくれずに、自然と手から零れ落ちていくそれを漫然と眺める。ルークの朱は、今はない。
「ま、お前の顔は思い出したけどな」
「どういう意味だ」
アッシュが体を捻るとルークの手に残っていた髪がするりと着いていった。空っぽになってしまった左手を下ろし、ようやくルークはアッシュと目を合わせる。
「さっき気ィ失ってたときに色々見たんだよ。俺が忘れていたこととか、忘れてはいけなかったこととか」
あの緋を、あの翠を、あの声を、どうして忘れていられたのだろう。
「ぜーんぶ、お前からの貰い物だってのに、何を偉そうにしてたんだろうな。馬鹿みてぇ」
震えを押し殺してルークは笑った。
「もう、返す」
笑った後に残った声には、何の感情もない。アッシュは同じ身長のはずのルークを見下ろして、ゆるゆると首を横に振った。
「いらねぇよ。端っからお前にやったんだ、返品なんてごめんだな」
「でも!」
「つべこべ言わずにありがたく貰っとけ。いらないのならてめぇで勝手に捨てればいい。もう俺には受け取れない」
眼差しに力が篭る。
「なんでそんなにあっさり諦めれんだよ!? 俺がお前を奪ったのに! お前がお前であった証を、なんでそんなに簡単に捨てれんだよ!?」
「ルーク」
「それは俺の名前じゃない!」
誰もおれ自身を見ようとはしなかった。それは自分じゃない、過去の自分の名前。そう、言えたらどんなによかっただろう。
「でもお前はルークだ」
*****
「そうだルーク」
「アッシュだ」
「これ、忘れ物」
「それは置いて行ったんだ」
「どっちにしてもルークのでしょ」
「そう思うならあいつに渡してやれ」
「本気でそう思ってる? これを見た時ナタリアがどれほど落ち込んだと思ってるの」
「……見せたのか」
「お金に困って、売ろうとしたら王宮に通報された。まぁ、おかげでナタリアもスラム街とかに関心を持つようになったから別にいいんだけどね」
「……そいつは、ナタリアから貰った物だ」
「だろうね」
「ヴァンに連れられてバチカルを出るとき、そいつだけは置いて行けなかった。だが、裏切り者のアッシュに持てるわけがない物だったんだ」
それは、ルークが捨てた過去の象徴。
「いいじゃない、持ってても。ナタリアは君にこれをあげたんだ。君以外にこれを持つべき人間はいないよ」
*****
「どうしたの、レック」
ぽす、とレックの両肩にハイトは手を置いた。
「何でもない」
「そっか」
「……なぁハイト」
「なに?」
「おれは、おれは……」
レックがハイトの肩に顔を埋める。何も聞かずにハイトは手を回して背中を撫でた。
*****
「何羨ましげに見てんだ」
「仲いいよなぁーあの二人」
「……まあ、確かにな」
「アッシュはあんなに優しくはないよな」
「……俺にあれを求めるつもりか」
「それは流石に気持ち悪いからしない」
「でもさ、俺には正直言ってあそこまで素直に甘えられる人はいなかった」
「……?」
「ガイか? あいつは友達だったから、見栄を張る対象ではあったけど。……あぁ、ヴァン師匠がいたか」
「お前は、まだ……」
「師匠が俺を利用したってのはわかってる。けど、俺はあの人が好きだった。多分、今も」
「そう、だな」
「……怒んねーの?」
「俺も同じだ」
「そっか」
「……」
「いつかさ、皆で、国とか教団とかレプリカとかそんなの関係無く笑えたらいいのにな。恨みとか復讐とか、俺はもう疲れた」
*****
「ジェイド……!! こんの馬鹿野郎が!」
つかつかと歩み寄ってきたピオニーがジェイドの胸倉を掴む。
「お前はまだこんなことやってたのか!? 死んじまった人間は二度と蘇らないと、どうしてお前が理解できない!?」
「……離してください、殿下」
「っ! 俺は皇族としてお前に言ってるんじゃない、お前の友人として言ってるんだ、ジェイド!」
「……もう一度言う。離してくれ、ピオニー」
*****
「その二人を俺の一存で保護しろ、ね。お前俺の立場分かってるのか?」
「マルクト皇帝となる人間が何を言ってるんです。ですから、問題となりそうな私はどうでもいいと言っているでしょうが」
「俺が皇帝、か……なれると思うか? サフィール」
「あなた以外の誰がなると言うんですか」
「そーかい。んじゃ取引といこうじゃないか」
「……あなたに渡せるものなんてありませんよ」
「そうでもない。俺がその二人を保護するかわりに、お前は俺に協力する。マルクトは譜業が弱いからな。お前がいると心強い。どうだ?」
「……保護とは具体的には?」
「とりあえず戸籍をやって、信用できる誰かに預ける。とはいえそんな奴はなかなかいないけどな。ジェイドなんてどうだ?」
「冗談じゃない!」
「それはどういう意味でしょうかねぇ? サフィール」
「……いつからいたんですか」
*****
・マルクト側の双子でレックが記憶喪失になっていたら。
超振動を使った影響でレックの記憶がハイトに流れてきてる。
記憶喪失なレックは名前も忘れてチーグルの森辺りにぽつんと。
んでルークが見つけるんだけど、自分と重ねてしまって放っておけない。
ジェイドはレックを知ってるんだけど、レックとハイトはディストの子なので初対面として対応。でも気にはかけます。譜術を使わないように誘導したり。ディストに連絡もとったりしてます。
そんでどっかのタイミングでハイトと合流、みたいな?
*****
「あれ、ディスト?」
「お久しぶりですねぇ、ハイト」
「……よく僕達をほったらかしにしておいてそんなことが言えますね。あれから結構途方に暮れたんですよ?」
「それについては申し訳ないと思ってるんですよ。ですから、今日はここにお越しいただいたんです」
「……誘拐の間違いなんじゃ?」
「細かいことは気にしなくてよろしい。時間がありませんからね。さっさとやりますよ」
「わかりました」
「ああ、それとこれを」
「これは?」
「一時的に固有音素振動数をずらす効果があります。レプリカの方が効きやすいはずですから、レックに飲ませてください」
「ありがとうございます、ディスト」
「さて、と……そろそろ解析も終わりましたか。データはお渡ししておきますね。そっちにはジェイドがいるんでしょう? ジェイドに渡せば何も言わなくてもわかってもらえるでしょう」
「知り合いだったの?」
「知り合いも何も。ピオニーと合わせて三十年来の友人ですよ。まぁ、向こうに言わせれば腐れ縁でしょうけど」
「では、私はそろそろ帰りますよ。腕を出しなさい」
「……何されるんですか」
「この展開で無傷というのはまずいでしょう? しばらく気絶するだけですから」
「僕は白を切ってればいいんですね?」
「そういうことです」
「ハイト! 気がついたか?」
「レック……? 僕、は……」
「はいはいはい、今から私が診ますから出ていきなさい。病人の側で騒がしくするものじゃあありませんよ」
「やなこった! ジェイドと二人きりなんて何されるかわかんねーじゃないかっ!」
「「「「「…………」」」」」
「……レック、失礼だよ」
「へ? あ痛っ!」
「さーて、まさかあなたたちまでこんな失礼なことを言うんじゃありませんよねぇ?」
「いーや全っ然。早く診てやれよ。俺達は出てるし」
・殴るジェイド
「ってーなー。マジで殴ることないじゃんジェイド」
「その方が効果的でしょう?」
「ああ、やっぱり演技だったんだ」
「いや、本気だったけど?」
「私も」
「まぁいいや。僕も博士に用があったんです」
「……あの馬鹿に何か言われましたね?」
「やっぱりお知り合いなんですね」
「ん? 誰の話だ?」
「ディストだよ」
「ディー? ……へ、嘘っ!? じゃないじゃない何でもない!」
「大丈夫だよ。博士には大体バレてるから」
「そーなのか?」
「じゃないとこんなヘマ、君が犯すわけないでしょ。
それで博士、僕はとりあえずこいつを渡すように言われたんですけど……よっと」
「……コンタミネーションですか」
「ただの便利な特技ですよ。はい、ルークの解析結果です」
「やはり、彼は……」
「レプリカです」
「ハイト、いいのか?」
「博士相手に情報戦は疲れました。ディストのあなたへの信頼を、僕は信じることにします」
「それはそれは。では私からいくつか質問してもよろしいですか?」
「どーぞご自由に。洗いざらい話せばいいんだろ?」
「お手柔らかにお願いしますね」
「レックはレプリカですか?」
「……すげぇところから聞くな。俺はハイトのレプリカだ」
「正解には完全同位体ですね」
「……ディストは同位体研究を完成させたのですか」
「そうなりますね。どうやらルークの同位体のレプリカを造るのが目的だったみたいで、僕たちはその試験体の一人です。まぁ、生き残ったのは僕たちしかいなかったんですけど」
「何が目的だったのです?」
「さぁ? としか言いようが無いんですけど……ルークの固有音素振動数がローレライと同じなんです」
「ってことはローレライと超振動が起こせるのか」
「だろうね。だから、その辺りが目的かもしれないとは思います」
「導師のレプリカは同位体じゃあないもんなぁ」
「やはり、イオン様も?」
「レックやルークと同じで、第七音素の塊ですからね、彼。あと……シンクも」
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