忍者ブログ
小説置き場。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「ようこそ、リィンバウムへ」
 そんな皮肉がよく似合う空だった。
「椎名、何か言った?」
「ううん、別に。とりあえず、皆起こそうか」

「で、どこなんだよここ!!」
「多分異世界だと思う」
「ええっ!?」
「そんな変なもの見る目で見ないでよ、地味に傷付くんだからね」
「でも異世界だなんて突飛すぎるよ。どうしてそう思うんだい?」
「私は、行った事があるからそう突飛には思えないけど」
「異世界に、ですか?」
「うん。とりあえずさ、ここから出ない?」

 どこだろう、ここは。
 リィンバウムかもしれないし、四界のうちのどこかかもしれない。辺りは土が露出している荒野だ。
 人に出会えればなぁと、そんなことを思った。


「あの、すみません」
「ああ?」
「召喚師ってご存知ですか? ……ああ、知ってるんですね。私達はぐれ召喚獣なんですよ」
「はぐれ……?」
「『名もなき世界』からなんであんまり獣っぽくないですけど」
「ちょちょちょ、待ってよ椎名! 私には何のことだかさっぱりわかんないんだけど!」
「ごめん、できれば穏便に済ませたいからちょっと大人しくしててくれる?」
「リィンバウムをしっているのは貴女だけなんですか?」
「はい。私は過去に誓約された事があるんで。でも他の皆は初めてこっちに来たんです、けど周りには召喚師と思われる方々の死体が転がってまして……」
「それで、はぐれというわけか。君の誓約主は?」
「まだ見つけてません。誓約が切れたという感じもしないんで、探そうと思ってるんです。この街に、派閥から派遣された召喚師は? ……いるけど評判は悪いってところですか。」

拍手

PR
この記事にコメントする
NAME
TITLE
MAIL
URL
COMMENT
PASS   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
金銀   HOME   GHねた
プロフィール
HN:
天樹 紫苑
性別:
非公開
カウンター







忍者ブログ [PR]

Designed by A.com