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小説置き場。
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 安藤優司×柏木和也
・どっちも親から虐待されてる/た
・和也は特待で、優司は本人も知らなかった親戚筋から私立の高校に放り込まれる。
・和也が通ってるところに優司が転校
・もういいか王道全寮制男子校で……。
・和也実はすーぱー賢い子? にはあまりしたくないんだが
・優司不良にすんのどうすんの。多分夜に外をふらふらしていたタイプ。

・王道全寮制男子校パターン
 どこか、学校全体がざわめいている。そう、ノートを取りながら柏木和也は思った。授業中にも関わらずひそめられた声がするのは日常茶飯事だが、その話題は今はただ一つに限られている。学校中で囁かれている噂ーーそれは、編入生がやってくるというものだった。
 私立雛罌粟学園。中高一貫全寮制男子校。高等部からの入学者も一学年につき両手で事足りる、つまりは中学の時から殆ど構成員が変わらない閉塞的なこの学園では、編入生など年に一人いるかいないかというレベルでの珍事だった。
 耳を澄ませれば、編入生の顔の美醜はどうだのわざわざ編入してくる事情がどうだのといった下らない会話が和也の耳に飛び込んで来る。予習のお陰で教師の話は多少聞き流しても大丈夫そうだと判断した和也は、教室にさざめきあう噂の海に飛び込んだ。
 授業はまだ三十分もある。

  *  *

「かず……や?」
 寮玄関で見かけた思いもよらぬ顔に、和也は目を見開いた。なんで、ここに。この学園に。小学校時代の同級生がいるのだろう。絶句した和也に元同級生・安藤優司が重ねて問いかける。
「お前、中学いないって思ってたら、ここに通ってたのか?」
「そう、だけど……何でここにいるの優司」
「よくわかんねーうちにここに編入させられた」
 編入。学校中に広まった噂話。
「編入生って……優司のこと?」

  *  *

「部屋は決まってるの?」
「とりあえずは決まってる。後で正式にルームメイトを決めるらしい。しばらくは様子見だと」
「編入生はとにかく目立つからね。僕は今一人部屋だから、申請かけてみるね。……いい?」
「申請って?」
「優司のルームメイトへの立候補。知り合いの方がまだ気が楽じゃない? 他に当てがあるなら何もしないけど」
「そっか。頼む」
「それと、この学園の異常性に付いてはどのくらい知ってる?」
「いじょう?」
「……何も知らないんだね。わかった、先に話しておく。仮部屋はどこ?」
「B312 なんだがどこなんだ?」
「ここA棟だから棟から違うね。行こう、優司」

  *  *

「まずここは全寮制男子校である事を胆に命じておくこと」
「はぁ」
「端的にいうとホモが異様に多い。女の子がいないから男でもいいか、って考え方が多い」
「……お前は?」
「どうでもいい、かな。でも友達だと思っていた相手に真剣に告白されかねない環境であることは覚悟しておいた方がいいよ」
「経験済みかよ」
「次、生徒会」
「あぁー、今日会った」
「会ったの!? もしかして話したりとかした!?」
「なんだよ急に、普通に話したぞ」
「それは、災難な事で……。ここでの生徒会の決め方は実質人気投票なんだよ」
「はぁ」
「つまり生徒会役員にはファンが多い。アイドル並の親衛隊ができてる」
「……はぁ」
「男の嫉妬は凄まじいからね、下手に喋ったりするとそれだけで反感を買ったり制裁を加えられたりする。暴力だけじゃないよ。自分の肛門は自分で守るんだよ」
「そんなことまで考えねーといけないのかよ……」
「そして編入生はとことん目立つ。しばらくは動物園の動物扱いされても気にしないようにね」
「おー、がんばるわ俺……」
「それで、あまり僕は当てにしないでね。特待生資格を剥奪されたら僕はここを辞めないといけない。変に恨みを買うと親の金で学園に圧力かける輩もいるもんだから……ごめんね」
「何謝ってんだお前。誰も知り合いもいない環境に放り込まれたと思ってたら、お前がいたんだ。それだけは俺は感謝したいくらいだぜ」

・平民のまんまパターン

 自分が住んでいる地域があまりガラの良くない地域だという事を和也はよく知っている。大通りから微かに見える路地裏でどのような事が行われているのかも。いつもなら気づかなかったふりをして通り過ぎるはずのそこで、ふと和也は足を止めた。
「優司……?」
 中学に上がってから疎遠になった友人が、倒れているのが見えたから。
 ただ事ではない。ペンキが剥がれかけた非常階段に干されたタオルをくぐり抜ける。埃を被った壁で服が汚れるのも気にせず、和也は走った。
「優司っ!」
 壁にもたれてぐったりと倒れ込んでいる和也の友人、安藤優司の前に和也は屈み込んだ。青黒く鬱血した頬、厚ぼったく腫れた瞼。満身創痍の優司がうっそりと和也を見上げる。
「なんで、お前がいるんだよ、和也」
 優司の意識があることに和也はほっと息を撫で下ろした。
「通りから見えたからね。大丈夫なの?」
「こんくらい平気だ。お前はさっさと帰れ」
 しっしっ、と優司が手を振って和也を追い払う。
「一人で立って帰ることもできないような人を置いていけって僕に言うの?」
 優司からの返事は無い。
「中学上がってから、妙によそよそしいと思ったら……こういう事ね」
 呆れを乗せた和也の声に、僅かに優司が眉を寄せる。
「もういいだろ。そろそろ他の奴が来る。お前は帰れ」
「やだね」
「和也」
 優司の声が低くなる。分かってないな、と和也は呟いた。二人の視線が合う。
「僕が嫌いになって避けてるのなら付き合おうとは思ってたけど、そうじゃないなら僕が君に合わせる義理はないよね。僕がボコられるのが不安? 生憎だけど、」
 和也がずい、と優司の真っ正面に身を乗り出す。そしてにっこり笑って言い放った。
「慣れてるんだよね」

 はぁ、と優司がため息をつく。
「……好きにしろ」
「そうこなくっちゃ」

 *

「ああん? なんだてめえ」
「僕ですか? 僕はKAITO型ボーカロイドのカイトです。彩園寺千景に会いにきたのでそこをどいてください」
「はぁ? ふざけてんのかてめえ」
「いいえ、ふざけていません。ただ今の最優先事項は彩園寺千景の身の安全を確認することです。場合によっては必要最小限の武力行使も辞しません」
「その細っこい腕で何ができるって言う、ん、だよっ……!」

「おーい、千景さんが『青い髪の慇懃無礼な優男が来たら通せ』だってs……遅かった?」
「そうですね、指示が遅すぎます。さて、案内していただけますか?」
「お、おう……」





 *


 力の対価はこの「想い」。例え今の気持ちを失ってしまうとしても、その分だけ僕は強くなれるから――それが、僕の望みだから――後悔はしない。けれども。
「……お願いがあるんです。もう、最後だから」
 お互いに告げないようにしていた想い。もう溢れかえってしまって、それでもとめどなく沸き起こる、強い、強い気持ち。一言でいい、まだこの感情が残っているうちに伝えたい。僕の口で、確かに、貴方を想う気持ちが今この瞬間には存在しているのだと、僕の記憶に、そして貴方の記憶に刻み付けたい。
「ダメだ」
 マスターが首を振る。
「俺達は終わるんじゃない。まだまだこれからも一緒にいるんだ。だから俺は何も言わない。――だから、お前も我慢しろ」
 分かっていると、そう言われた気がした。僕がどれ程強くマスターを慕っているのか、絶対にマスターは分かっていないと思うけれど。
 僕の気持ちは、認めてくれた。そんな気がした。
 自惚れてもいいのならば、この微妙に離れている二人の距離も、不自然なまでに真っすぐ立っている姿勢も、脚にぴったりとくっつけられた腕も、ぶっきらぼうな物言いも、僕を見つめる力強い視線も、全てが僕と同じように、溢れそうな気持ちを必死に押さえ付けている証だ。それだけでマスターの気持ちも伝わってる。だからそれ以上は、望んではいけないのだ。どれほど口に出してしまいたいと思っていても!!
 もうすぐ僕はこの気持ちを忘れる。僕だけが綺麗さっぱり忘れて、それでもこの人の側にいる。
 マスターの記憶に僕の今の想いを刻み付ける事が許されないのならば。僕だけは、絶対に忘れてはいけない。世界で一番、誰よりも、僕が好きなのは――この目の前にいる、この人ただ一人だ。
「それでは、行ってきます。――また、後で」
 さようなら。
 次に貴方に会う時は、僕は貴方への想いを失っているでしょうから。






 すきにならないといけなかった。でもこんなに苦しいなら、

 すきになんて、ならなければよかったのに。




 すきになっちゃ、いけなかったのに。


 大事な想いは、大事だから鍵をかけてしまってきた。自分でも触れられないほどに厳重に。
 しまいこんでいたことすら忘れてしまったのは、いつ?


 *


「燐。お前の『初めて』を俺に頂戴」





「なぁ」
 額をこつんと合わせてきたアカイトをカイトは多少の驚きをもって見つめた。僅かに見開かれた海色の瞳をアカイトはじっと見つめる。
「俺に言うこと、あるんじゃねえの」
 びくり、とカイトが体を震わせて視線を逸らした。伏せられた瞳を追い掛けて今度は下からアカイトがカイトを見上げる。
「な、何の事かな……」
「しらばっくれんな」
 ごまかそうとしたカイトの言葉を切って捨て、アカイトが更にカイトに詰め寄る。それこそ肌と肌が触れてしまいそうなほどに。


 *

「あ、マスターお帰りなさい」
「おー、ただいま」
「手伝いましょうか?」
「着替えくらい一人でできるわ。ガキ扱いせなや」
「まぁまぁ、いいじゃないですか。おれがやりたいだけですし」
「人の服脱がせんのが趣味なん?」
「マスターだから、ですよ。好きな人が自分の目の前でどんどん無防備になっていく様を作り上げるのって、いいと思いません?」
「……俺はあんま思わへんけど。まぁええわ、んじゃ手伝って」
「マスターって、いっつもそれですよね」
「へ?」
「『まぁええわ』って。一体何だったら嫌がってくれるんですか?」
「嫌がらせがしたいんかいなお前は」
「そうじゃないですけど……はい、万歳してください」
「んじゃ何がしたいんやお前」
「んーと、マスター頂いちゃいたいです」
「今は嫌や。腹減ってんねん俺」
「ご飯食べたらその後は嫌って言いますよね、それでご飯食べたらすぐ寝ちゃいますよねマスター」
「要するに今日は嫌ってこった」
「……はーい」
「物分かりが良くてよろしい」


 *

・ミクからすれば屋敷にガレ様と二人っきり(カイトを人と認識していない・存在に気付いていない・ガレ様とカイトを混同している)存在に気付いていないに一票
・屋敷に火が付けられた時にガレ様はミクと共に死を覚悟。結局死んだのはガレ様だけ
・大罪の器ってのは赤い何か(めーちゃん)青のスプーン(カイト)鏡(リンレン)鋏(ルカ)刀(がくぽ)の五つか?
・ガレ様はミクを人間にしたかった
・時計塔とミクに一体何の関係が?
・ガレ様はいつ目覚めるかわからない鋏と刀の目覚めを待っている間に自分は死んでしまうだろうと考えて、自分の死後も自分の望みを達成する為に分身としてのカイトを作成。
・ミクの「死」って何
・カイト→ガレ様 だけどガレ様はカイトを完全に物としか思っていない。ガレ様が心を認めるのはミクだけ。

 登場人物はガレ・カイ・ミク か?

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