小説置き場。
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・ルークとアッシュ ユリアシティで。
・皆のED後イメージ
・アッシュ語り+考えてみた
・ファブレ邸メモ
・もはや別人長髪ルーク
・双子設定文×2
・一瞬だけTOD天地戦争時代。シャルとリヴィ
・TOA×TOD夢 アレクとルーク
赤い、髪。その中で伸ばされた、手。
「あ……」
「どうした?」
「お前、だったんだな」
「はあ?」
「初めの時。俺が暖かかったのはお前だったんだな」
途端に渋面になるアッシュ。
「ンなこと覚えてなくていい。いいから寝ろ」
頭の上だった手が顔の上に移動する。
「うん。……おやすみ」
*****
皆のED後イメージ
・赤毛は二人とも帰還します
・名前はアッシュが正式な名前に。
・ナタリアとの婚約は一体解消されて、アッシュと結び直し。そのうち結婚。
・アッシュは立場的には完全に昔に戻った感じ。王にはなりません。あくまでも女王の夫。配下としてハイトを無理矢理引き抜く。
・ナタリアはアッシュと結婚して女王となりました
・ハイトはアッシュに仕えることに
・レックはなんだかんだ言ってレプリカの代表みたいな立場に。レプリカ自治区の代表とは別。公的な役職はなく、ご意見板みたいな感じ。でも全世界の注目を集める立場
・ジェイドはマルクトの研究施設の所長に。フォミクリー研究を再開する
・ガイはまぁ、ガルディオス家復興?
・アニスは教団で頑張ってます。
・ティアはユリアシティとダアトのパイプ役みたいな感じ。
・で、ルーク。キムラスカの王族としての権力は持ち合わせておきながら、世界中を飛び回ってる。簡単に言えばルーク・フォン・ファブレのいいとこどり。面倒なところは全てアッシュが担当。アッシュは国に縛られていてはできないことをやってもらってるからいいとのこと。王族では直に触れようのない実際の町の様子なんかを定期的にアッシュに報告。似たようなことをレックもしている。
*****
アッシュが……アッシュがお兄ちゃんになっていく……
私の中のアッシュのイメージが貧乏くじをひきまくって苦笑してるイメージしか浮かばない!ああもう仕方がないな。俺が引き受けてやるからお前は他のことでもしてろ、という感じ。お前誰だ。
自分から捨ててしまったのだから、と過去の自分の居場所については原作アッシュよりはすっぱり決別してます。ここでうだうだ言うのはルークに失礼だし、何より自分の矜持が許さない。自分から捨てたことを後になって後悔するなんて情けない。そんなこんなで原作アッシュよりもファブレ家に帰るのは凄く渋ります。アッシュにとって過去(ルーク・フォン・ファブレであった自分)は捨ててしまったが故に絶対に手に入らないもので、決して求めてはいけないもの。
ただ王族よりかは六神将の方が性にあってたみたいです。王族もできないことはないけど、貴族だのなんだののうだうだよりははっきりとした軍隊気質の方が向いていたみたい。
でもED後はルークを好き勝手にさせる為に王族に戻ります。副官にはわざわざハイトを御指名。
被験者イオンと被験者同盟を結んだのか仲良し。ハイトの影響でどうしてもレプリカとオリジナルを同一視できないおかげか、シンクも比較的懐きます。ついでにアリエッタも。六神将年少組は仲良し。
お兄ちゃん同士ハイトと張り合う傾向あり。ルークは近すぎて他人。世界でただひとりの同士。
*****
「お前はルーク・フォン・ファブレなんだ。もっと胸張ってしゃんと生きやがれ。そうじゃなきゃ、お前にその名を託した俺が無様だろうが」
「まぁ、人に押し付けておいて言える台詞ではないけどな。どうしても無理だったら俺に返せ。捨ててしまうにはもったいないだろ」
「いつかこうなることは、わかってはいたんだ。そしてそれを止められなかった俺にも責がある。そう一人で抱えこむな。お前が悪いと言うのなら、その落ち度の半分は俺にある。例えお前がいなくても俺がやっていたことなんだ」
「とにかく、今は落ち着いてゆっくり考えろ。焦りは何も生み出さない」
*****
めも(ファブレ邸考察)。
とりあえずゲーム中にわかるファブレ邸にいる使用人はガイ、ペールに加えて、
・中庭にメイド1騎士1
・右側廊下に騎士1
・住み込み棟にメイド2
・玄関に騎士2、ラムダス
・応接室に騎士2
・左側廊下に騎士1
・夫妻部屋にメイド2
は最低いる。まとめるとメイド5に騎士7。
あと玄関外警備と、料理人なんかはいると思う。
ゲームでのファブレ邸はそんなに広くないから(洗面関係が何も無いし、キッチンも無い)、実際はもっと広めかなと思います。食堂とか欲しいし、来客用の空き部屋くらいあるでしょ。書斎も欲しいなぁ。後はルークの勉強部屋か? ルークの部屋は狭すぎると思う。白光騎士団員用の着替える部屋は最低必要だよね。てか夜勤の時の仮眠室とか必須じゃないですか。あと使用人はやっぱり住み込みかなぁと思うのですが。
*****
「俺が花をやるだけで、皆が笑うんだぜ? 皆が笑えば俺が嬉しい。単純な事じゃねーか。そうでもしなきゃあんなところ、退屈で死んじまう」
この長髪ルークの性格は「憎めないんだけど凄いタイミングで悪気は欠片もないのに一番言ってはならないことを言ってしまう人」という方針にします。好かれやすいけど失言王。じっくり付き合わないと理解されない。ガイはすっかりほだされて、ルークに復讐する気は皆無。昔のルークと今のルークが別人だったらいいのにと思ってたりする(そして実際その通り)。
暇なのと無駄に記憶力がいいのを生かして使用人と白光騎士団員全員の顔と名前と誕生日を一致させている。特に顔はすぐに覚えるたちで、ファブレ邸の双子メイドを正確に判別できるのはルークだけ。皆の誕生日にはペールから貰った花をあげるのが習慣になってる(ラムダスにあげたらこっぴどく怒られた(でもめげない)。とにかくよく喋る(暇だから)。座右の銘は「面白き事も無き世を面白く」な感じで悪戯なんてしょっちゅう。屋敷に閉じ込められてるんだから多少は好き勝手してもいいだろ、という感じ。脱走挑戦回数は数知れず……だったんだけど一度白光騎士団員がクビになりかけたことがあって、それからは控えている。
そんなこんなで使用人達からは主人以上(オイ)に好かれている。だからルークも皆大好き。親よりも距離が近い。
勉強は嫌いだったんだけど、ルークよりも年下の使用人の方が明らかに物事を知っていて悔しくなって最近は自分から勉強しようとしている。
……もはや別人ですね。
これで夢を考えるなら、元白光騎士団員の傭兵さんかなぁと思います。凄腕の剣士でジェイドとは戦場で顔見知り。ヴァンが剣術指南を始めるようになる前はルークに体術を教えてた。根っからの戦闘好き。ルークが脱走を企ててた頃はそれを容赦なく全力で止めてたからまだやり甲斐があったんだけど、ルークが大人しくなってからは退屈で仕方がないから辞めちゃった、という経歴。たまたまルークがケセドニアで見つけて声かけて、でパーティーイン。他の皆さん同様にルークを気に入ってます。主人というよりは目が話せない弟みたいな感じ。戦闘力のみを買われて騎士団入りしてたから礼儀作法には疎い。とりあえずですますつければいいんだろ、くらいの認識。パパさんからは傭兵としてまあ、信用されてます。
*
「本当によく喋るわね、あなた」
「え、そうか?」
「……なんですか、一体」
「よくよく見るとお前の目って綺麗な色してるよな。初めは血みたいな色だと思ったけどルビーみてぇ。ん? でも目ん玉が宝石って気持ち悪いか? でもジェイドだと違和感ねぇんだよなぁ……なぁ、なんでだ?」
「知りません」
「何してんだラムダス? 花瓶割ったのはダリアだろ?」
「ルーク様。このような場所におこしになってはなりません」
「んなこと言われてもこっちだって人探してんだ。なぁマリー、シェリーって今日休みか?」
ダリアとマリーが双子ね。
「ルーク様はあまり本をお読みにはならない方なのですね」
「あまりっつーか全然だな。昔はよく読んでたらしいけど、そんなの俺知らねーし。大体こんなの何が楽しいんだ? 何が言いてーのかさっぱりだし、まだ喋ってる方がマシだっての」
「ルーク様の本が難しすぎるんですよ。よろしければ僕が昔読んでいた本でも持ってきましょうか?」
「お前が昔、ってのが気にくわねーけど……家の本はさっぱりわかんねー。今度持って来いよ」
「はい、お持ちしますね」
「なぁこの前持ってきたあれ、続きないのか!?」
「あ、ルーク様も気に入りました? 面白いですよねあの話。それじゃあ今度最終巻まで持ってきますね」
例の年下使用人。2歳差で、ルーク帰還時には同い年になってればいい。そして身長を抜かせばなおいい。かつては名門だった没落貴族の末っ子くらいな感じ。ファブレ家の遠縁。
*****
「導師イオン」
「はい」
「パッセージリングの耐用年数が迫っている今、いつ他の場所の崩落が起きてもおかしくはありません。崩落が起きた際に被害を最小限に押さえる為にも、私達は私達の世界の真実を知る必要があります。
私にユリアシティの蔵書の閲覧権を与えてもらえませんか」
「わかりました。導師イオンの名において、ハイト・フローレンスにユリアシティでの禁書の閲覧権を与えます。いいですね、テオドーロ」
「承知致しました」
「感謝します、導師イオン」
*****
悲しいことなんて、何もなかったはずなのに。
急に心がぎゅうっとなる。痛い。悲しい。
涙が一滴、ぽたっと落ちると後は止まらなかった。
これは、ハイトの悲しみだ。ハイトが悲しんでる。だったら、俺が側にいかないと――。
涙を無理矢理拭って、レックは宿を飛び出した。
*
「ハイト!」
だだっ広い研究室の扉を開けてハイトの姿を認めた途端レックは飛び付いた。
「レック……? そっか、気付いちゃったんだね」
「何があった?」
「ママが死んだよ」
「……嘘だ、ろ」
「嘘だったらどんなによかったか。レックにも知らせようと思って鳩を飛ばしたんだけど、これじゃあ入れ違いかな」
「なん、で……あんなに元気だったのに」
「レプリカ反対派と揉めてたレプリカを庇って、だって……」
「…………まだ、俺達の居場所はないの」
「レック」
「皆人間と何一つ変わらないのに……っ!」
「……孤児院の運営は急遽イナがやることになった。でも、やっぱりまだ厳しい。葬儀もすぐにやるよ」
*****
「シャル……何だそれ」
「バイオリンだよ」
「いや、それはわかるんだが……弾けんの?」
「失礼な。僕の数少ない趣味だよ」
*****
ころした。
俺が殺した。剣は真っ直ぐそいつを貫いて真っ赤な血が溢れてきて俺はそれを全身に浴びて。真っ赤になった俺を睨みつけてそいつはそのまま動かなくなった。
殺した。
俺が、ころした。
どんなに洗っても手のぬめりは取れなかった。まだ手に感触が残ってる。嫌だ。汚い。気持ち悪い。こんな手じゃあご飯が食べられない。さっきからずっとアレクは待ってるのに。
*
「人を殺したのは、初めてか」
「……うん」
あれからずっと水に晒されていた手は、何度も擦ったのだろう、真っ赤になっていた。少し考えれば思い至る事なのに全く気付かなかった自分に頭を抱えたくなる。ルークをあの屋敷から連れ出した以上、避けては通れない経験だった。街の外で人間が他人を殺さずに生きていけるほどこの世界の治安はよくはない。
「怖いか」
何も言わずにルークは頷いた。
「……これからは、お前が人を斬ることの無いように気をつける」
ルークが首を横に振る。
「斬るのが怖いなら斬らなければいい。それで誰かが、お前が死ぬとしても……それはお前の選択だ。誰にもその選択は止められない」
そんな選択を迫られるような状況に、ルークが追いやられている事自体が悲劇なのだと、わかってはいたのだけれど。
「あ……」
「どうした?」
「お前、だったんだな」
「はあ?」
「初めの時。俺が暖かかったのはお前だったんだな」
途端に渋面になるアッシュ。
「ンなこと覚えてなくていい。いいから寝ろ」
頭の上だった手が顔の上に移動する。
「うん。……おやすみ」
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皆のED後イメージ
・赤毛は二人とも帰還します
・名前はアッシュが正式な名前に。
・ナタリアとの婚約は一体解消されて、アッシュと結び直し。そのうち結婚。
・アッシュは立場的には完全に昔に戻った感じ。王にはなりません。あくまでも女王の夫。配下としてハイトを無理矢理引き抜く。
・ナタリアはアッシュと結婚して女王となりました
・ハイトはアッシュに仕えることに
・レックはなんだかんだ言ってレプリカの代表みたいな立場に。レプリカ自治区の代表とは別。公的な役職はなく、ご意見板みたいな感じ。でも全世界の注目を集める立場
・ジェイドはマルクトの研究施設の所長に。フォミクリー研究を再開する
・ガイはまぁ、ガルディオス家復興?
・アニスは教団で頑張ってます。
・ティアはユリアシティとダアトのパイプ役みたいな感じ。
・で、ルーク。キムラスカの王族としての権力は持ち合わせておきながら、世界中を飛び回ってる。簡単に言えばルーク・フォン・ファブレのいいとこどり。面倒なところは全てアッシュが担当。アッシュは国に縛られていてはできないことをやってもらってるからいいとのこと。王族では直に触れようのない実際の町の様子なんかを定期的にアッシュに報告。似たようなことをレックもしている。
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アッシュが……アッシュがお兄ちゃんになっていく……
私の中のアッシュのイメージが貧乏くじをひきまくって苦笑してるイメージしか浮かばない!ああもう仕方がないな。俺が引き受けてやるからお前は他のことでもしてろ、という感じ。お前誰だ。
自分から捨ててしまったのだから、と過去の自分の居場所については原作アッシュよりはすっぱり決別してます。ここでうだうだ言うのはルークに失礼だし、何より自分の矜持が許さない。自分から捨てたことを後になって後悔するなんて情けない。そんなこんなで原作アッシュよりもファブレ家に帰るのは凄く渋ります。アッシュにとって過去(ルーク・フォン・ファブレであった自分)は捨ててしまったが故に絶対に手に入らないもので、決して求めてはいけないもの。
ただ王族よりかは六神将の方が性にあってたみたいです。王族もできないことはないけど、貴族だのなんだののうだうだよりははっきりとした軍隊気質の方が向いていたみたい。
でもED後はルークを好き勝手にさせる為に王族に戻ります。副官にはわざわざハイトを御指名。
被験者イオンと被験者同盟を結んだのか仲良し。ハイトの影響でどうしてもレプリカとオリジナルを同一視できないおかげか、シンクも比較的懐きます。ついでにアリエッタも。六神将年少組は仲良し。
お兄ちゃん同士ハイトと張り合う傾向あり。ルークは近すぎて他人。世界でただひとりの同士。
*****
「お前はルーク・フォン・ファブレなんだ。もっと胸張ってしゃんと生きやがれ。そうじゃなきゃ、お前にその名を託した俺が無様だろうが」
「まぁ、人に押し付けておいて言える台詞ではないけどな。どうしても無理だったら俺に返せ。捨ててしまうにはもったいないだろ」
「いつかこうなることは、わかってはいたんだ。そしてそれを止められなかった俺にも責がある。そう一人で抱えこむな。お前が悪いと言うのなら、その落ち度の半分は俺にある。例えお前がいなくても俺がやっていたことなんだ」
「とにかく、今は落ち着いてゆっくり考えろ。焦りは何も生み出さない」
*****
めも(ファブレ邸考察)。
とりあえずゲーム中にわかるファブレ邸にいる使用人はガイ、ペールに加えて、
・中庭にメイド1騎士1
・右側廊下に騎士1
・住み込み棟にメイド2
・玄関に騎士2、ラムダス
・応接室に騎士2
・左側廊下に騎士1
・夫妻部屋にメイド2
は最低いる。まとめるとメイド5に騎士7。
あと玄関外警備と、料理人なんかはいると思う。
ゲームでのファブレ邸はそんなに広くないから(洗面関係が何も無いし、キッチンも無い)、実際はもっと広めかなと思います。食堂とか欲しいし、来客用の空き部屋くらいあるでしょ。書斎も欲しいなぁ。後はルークの勉強部屋か? ルークの部屋は狭すぎると思う。白光騎士団員用の着替える部屋は最低必要だよね。てか夜勤の時の仮眠室とか必須じゃないですか。あと使用人はやっぱり住み込みかなぁと思うのですが。
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「俺が花をやるだけで、皆が笑うんだぜ? 皆が笑えば俺が嬉しい。単純な事じゃねーか。そうでもしなきゃあんなところ、退屈で死んじまう」
この長髪ルークの性格は「憎めないんだけど凄いタイミングで悪気は欠片もないのに一番言ってはならないことを言ってしまう人」という方針にします。好かれやすいけど失言王。じっくり付き合わないと理解されない。ガイはすっかりほだされて、ルークに復讐する気は皆無。昔のルークと今のルークが別人だったらいいのにと思ってたりする(そして実際その通り)。
暇なのと無駄に記憶力がいいのを生かして使用人と白光騎士団員全員の顔と名前と誕生日を一致させている。特に顔はすぐに覚えるたちで、ファブレ邸の双子メイドを正確に判別できるのはルークだけ。皆の誕生日にはペールから貰った花をあげるのが習慣になってる(ラムダスにあげたらこっぴどく怒られた(でもめげない)。とにかくよく喋る(暇だから)。座右の銘は「面白き事も無き世を面白く」な感じで悪戯なんてしょっちゅう。屋敷に閉じ込められてるんだから多少は好き勝手してもいいだろ、という感じ。脱走挑戦回数は数知れず……だったんだけど一度白光騎士団員がクビになりかけたことがあって、それからは控えている。
そんなこんなで使用人達からは主人以上(オイ)に好かれている。だからルークも皆大好き。親よりも距離が近い。
勉強は嫌いだったんだけど、ルークよりも年下の使用人の方が明らかに物事を知っていて悔しくなって最近は自分から勉強しようとしている。
……もはや別人ですね。
これで夢を考えるなら、元白光騎士団員の傭兵さんかなぁと思います。凄腕の剣士でジェイドとは戦場で顔見知り。ヴァンが剣術指南を始めるようになる前はルークに体術を教えてた。根っからの戦闘好き。ルークが脱走を企ててた頃はそれを容赦なく全力で止めてたからまだやり甲斐があったんだけど、ルークが大人しくなってからは退屈で仕方がないから辞めちゃった、という経歴。たまたまルークがケセドニアで見つけて声かけて、でパーティーイン。他の皆さん同様にルークを気に入ってます。主人というよりは目が話せない弟みたいな感じ。戦闘力のみを買われて騎士団入りしてたから礼儀作法には疎い。とりあえずですますつければいいんだろ、くらいの認識。パパさんからは傭兵としてまあ、信用されてます。
*
「本当によく喋るわね、あなた」
「え、そうか?」
「……なんですか、一体」
「よくよく見るとお前の目って綺麗な色してるよな。初めは血みたいな色だと思ったけどルビーみてぇ。ん? でも目ん玉が宝石って気持ち悪いか? でもジェイドだと違和感ねぇんだよなぁ……なぁ、なんでだ?」
「知りません」
「何してんだラムダス? 花瓶割ったのはダリアだろ?」
「ルーク様。このような場所におこしになってはなりません」
「んなこと言われてもこっちだって人探してんだ。なぁマリー、シェリーって今日休みか?」
ダリアとマリーが双子ね。
「ルーク様はあまり本をお読みにはならない方なのですね」
「あまりっつーか全然だな。昔はよく読んでたらしいけど、そんなの俺知らねーし。大体こんなの何が楽しいんだ? 何が言いてーのかさっぱりだし、まだ喋ってる方がマシだっての」
「ルーク様の本が難しすぎるんですよ。よろしければ僕が昔読んでいた本でも持ってきましょうか?」
「お前が昔、ってのが気にくわねーけど……家の本はさっぱりわかんねー。今度持って来いよ」
「はい、お持ちしますね」
「なぁこの前持ってきたあれ、続きないのか!?」
「あ、ルーク様も気に入りました? 面白いですよねあの話。それじゃあ今度最終巻まで持ってきますね」
例の年下使用人。2歳差で、ルーク帰還時には同い年になってればいい。そして身長を抜かせばなおいい。かつては名門だった没落貴族の末っ子くらいな感じ。ファブレ家の遠縁。
*****
「導師イオン」
「はい」
「パッセージリングの耐用年数が迫っている今、いつ他の場所の崩落が起きてもおかしくはありません。崩落が起きた際に被害を最小限に押さえる為にも、私達は私達の世界の真実を知る必要があります。
私にユリアシティの蔵書の閲覧権を与えてもらえませんか」
「わかりました。導師イオンの名において、ハイト・フローレンスにユリアシティでの禁書の閲覧権を与えます。いいですね、テオドーロ」
「承知致しました」
「感謝します、導師イオン」
*****
悲しいことなんて、何もなかったはずなのに。
急に心がぎゅうっとなる。痛い。悲しい。
涙が一滴、ぽたっと落ちると後は止まらなかった。
これは、ハイトの悲しみだ。ハイトが悲しんでる。だったら、俺が側にいかないと――。
涙を無理矢理拭って、レックは宿を飛び出した。
*
「ハイト!」
だだっ広い研究室の扉を開けてハイトの姿を認めた途端レックは飛び付いた。
「レック……? そっか、気付いちゃったんだね」
「何があった?」
「ママが死んだよ」
「……嘘だ、ろ」
「嘘だったらどんなによかったか。レックにも知らせようと思って鳩を飛ばしたんだけど、これじゃあ入れ違いかな」
「なん、で……あんなに元気だったのに」
「レプリカ反対派と揉めてたレプリカを庇って、だって……」
「…………まだ、俺達の居場所はないの」
「レック」
「皆人間と何一つ変わらないのに……っ!」
「……孤児院の運営は急遽イナがやることになった。でも、やっぱりまだ厳しい。葬儀もすぐにやるよ」
*****
「シャル……何だそれ」
「バイオリンだよ」
「いや、それはわかるんだが……弾けんの?」
「失礼な。僕の数少ない趣味だよ」
*****
ころした。
俺が殺した。剣は真っ直ぐそいつを貫いて真っ赤な血が溢れてきて俺はそれを全身に浴びて。真っ赤になった俺を睨みつけてそいつはそのまま動かなくなった。
殺した。
俺が、ころした。
どんなに洗っても手のぬめりは取れなかった。まだ手に感触が残ってる。嫌だ。汚い。気持ち悪い。こんな手じゃあご飯が食べられない。さっきからずっとアレクは待ってるのに。
*
「人を殺したのは、初めてか」
「……うん」
あれからずっと水に晒されていた手は、何度も擦ったのだろう、真っ赤になっていた。少し考えれば思い至る事なのに全く気付かなかった自分に頭を抱えたくなる。ルークをあの屋敷から連れ出した以上、避けては通れない経験だった。街の外で人間が他人を殺さずに生きていけるほどこの世界の治安はよくはない。
「怖いか」
何も言わずにルークは頷いた。
「……これからは、お前が人を斬ることの無いように気をつける」
ルークが首を横に振る。
「斬るのが怖いなら斬らなければいい。それで誰かが、お前が死ぬとしても……それはお前の選択だ。誰にもその選択は止められない」
そんな選択を迫られるような状況に、ルークが追いやられている事自体が悲劇なのだと、わかってはいたのだけれど。
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天樹 紫苑
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