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少々電波っぽいけど気にしない。気にしたら書けない。
シリーズのタイトルはどうしようかと思いましたが、本文に出てくる『そうして彼は目覚める』でいこうかと思います。
テーマはリオン救済。
そしてゲームをプレイしていないと相当分かりにくいであろう構造をしております……。
TODでリオンが死んで、そのまんまTOD2に突入して、D2終わった後に主人公のみDに逆行します。
主人公の名前はアレク。こいつはオリキャラ。
正しくはアレクシャー=スローターという名前にしましたがこっちはあんまり関係ない。
冒頭書くのはすげー楽しかったけど続きがw 書ける気しないw というかどこから書いたらいいのかがさっぱりw
さーて頑張りますか、受験生!(オイ
六人がいたそこには何もなかった。上下、左右、前後、さらには過去や未来すらも。
今、という一瞬と、今、という一瞬が重なる場所。世界のどこかであって、どこでもない場所。
時空の狭間。
それは幾度と無く時空に干渉され、ぼろぼろになってしまった世界の自浄作用の表れだ。
今、一人が消えていく。
引きずられるように、もう一人も光に包まれて消えていく。
そして今度はまた別の人間が、光を纏いだした。
「アレク!」
残されたうちの一人が縋るように名を呼んだ。光が目に見えて強くなるなか、名を呼ばれたアレクはぽん、と相手の頭の上に手を載せる。
「俺も、お前も、消えてなくなるわけじゃあない。元に戻るんだ。だからそんな声を出すな」
「でも……」
「俺たちに別れの言葉はいらないはずだ、カイル。……また、後でな」
「……うん」
カイルの返事が少しくぐもっていたのに苦笑したあと、アレクは隣に立つ人物を見やった。何も言わずとも視線は仮面の向こうの紫紺の瞳とかちあう。
「リオ。……エミリオ」
アレクはもはや誰も呼ばなくなった名を呼んだ。光はどんどん強くなる。目も開けられないほどの光のなかで、アレクはたった一人の親友に笑いかけた。
「二十八年前に、また出会おう」
夢であるように瞳を閉じてあの日を思う
君との日々は等身大の僕だった
いつか描いてた未来へもう一度歩き出そう
たとえすべてを失っても何かが生まれると信じて
――そうして、彼は目覚める。
* * * * *
気がついたら、俺は始まりの場所に戻っていた。
完全に破壊され機能の停止した警備機械達。全身の傷から血を流して死んでいる父。
その中央で煌々と輝く"物言う剣"。
そして、幼い、俺。
瞬間俺は悟った。
"これ"は二度目の世界だ。
そしてもしもの世界だ。もしも俺があのとき父さんを見捨てて逃げなかったら、という。
だがその結果は目の前にある通りだった。
父親が死に、息子は剣を継いで生き残る。
それは一度目となんら変わりのない結末。
だけど、これからは……。
目を閉じる。
最後の言葉はまだはっきりと覚えていた。
――二十八年前に、また出会おう。
また出会うことを知っているのならば、彼の運命を、自分の運命を知っているのならば。
例えそれが世界の理に反することであろうとも、俺は、その運命を変えてみせる。
手を伸ばす。
地面に突き刺さった古めかしい骨董品(アンティーク)の剣を引き抜いて、俺はそいつを後生大事に抱え持った。
きっとこれが、新しい運命の始まりなのだから。